経済産業省とアジア太平洋エネルギー研究センター(APERC)が主催する「LNG産消会議2019」が2019年9月26日(木),グランドプリンスホテル新高輪 国際館パミール(東京都港区)で開催された。
LNG(液化天然ガス)を取り巻く環境は激変しており,世界のLNG需要は急激な拡大が見込まれる中,同会議は生産国・消費国の企業・政府関係者や研究者がLNGの長期的な需給見通しの共有と取引市場の透明化に向けた連携を図るプラットフォームとして2012年から毎年開催している。8回目を迎えた今回はカタールや豪州など13ヵ国の閣僚級に加え,LNGに関わる政府,国際機関,企業,学者や関係者など1000名以上が集まり,課題や今後とるべき行動について積極的な議論や意見交換をした。
開会の挨拶で菅原 一秀 経済産業大臣は,「日本は世界最大のLNG輸入国である。今年は日本が初めてLNGの商業的取引を開始して50年を迎える節目の年。LNGは世界のエネルギー転換,低炭素化に向け,炭化水素資源の中でも最も環境負荷が低く,再生可能エネルギーのベストパートナーとして注目を集めている。一昨年のこの会議で日本はLNG市場拡大に向け100億ドルのファイナンス供与と500人の人材育成支援を約束した。ファイナンス面ではこの2年間でアジア地域を中心に日本の官民でLNGサプライチェーン100億ドル以上の投融資がコミットされている。今後日本の貢献としては,アジアの需要拡大を支えるため,更にLNG関連の投資に官民合わせて100億ドルの追加資金を用意し機関投資家からの投資を呼び込むスキームを新たに構築する。また世界各国のLNGに関わる研修を実施するなど人材育成のため日本の官民で更に500人の人材育成の追加支援を行う。50年間LNGの成長を主導してきた日本として新しい供給源とアジアの需要を結び付けたLNG市場の発展を先導することを約束する」と話した。(’19 10/9)