2026年6月24日

全工油,第53回通常総会および情報共有連絡会開催される

全国工作油剤工業組合は2026年6月2日(火),都内で「第53回通常総会」を開催した。2025年度の事業報告や決算,2026年度の事業計画や予算,役員改選のいずれも原案通り全会一致で承認可決された。役員改選では,理事長に両角 元寿 氏(MORESCO)が新たに就任した。

総会終了後,組合員と来賓による懇親会が予定されていたが,昨今の中東情勢に伴う原料供給不安を鑑み,急遽内容を変更し経済産業省 資源エネルギー庁の担当官を招いた「情報共有連絡会」として意見交換の場が設けられた(写真1)。

情報共有連絡会の様子-全工油,第53回通常総会および情報共有連絡会
写真1 情報共有連絡会の様子

連絡会の冒頭,両角 理事長(写真2)は挨拶で「工作油剤は日本の自動車産業や精密機器産業を下支えする不可欠な存在である。3月以降の米国による武力行使等の影響で供給懸念が生じた際,組合員各社が供給のコントロールにより『目詰まり』防止に尽力してきた結果,足元の混乱は回避しているが,今後も厳しい環境が続いており,将来的な供給責任を果たす観点から,組合員の間では依然として強い懸念が残っている。エチレンプラントの統廃合といった構造変化や低炭素化への対応を含め,サプライチェーンの強靭化が急務である」と述べた。

両角理事長-全工油,第53回通常総会および情報共有連絡会
写真2 両角理事長

来賓として出席した資源エネルギー庁 資源・燃料部 燃料供給基盤整備課の堀 琢磨 課長補佐は,「潤滑剤は産業活動を支える基盤的資材。多品種小ロット供給の中で品質確保と安定供給を両立させる組合に敬意を表す。中東情勢や地政学的リスクに対し,経産省としても業界の皆様とともに安定供給に向けて万全を期している。供給側へは前年並みの供給継続を要請し,需要側にも前年並みの購入への協力を呼びかけている。引き続き情報収集を行い,需給把握と対応に努める」と説明した。また同庁 長官官房 総務課の森本 要 需給政策室長は,「統計上3月・4月の潤滑油の出荷量は前年比130〜140%と市場に十分な量が供給されているものの,末端の需要家に届いていない『供給の偏りや目詰まり』が顕在化している。製品の多様性から一律の見通し発信は困難だが,不安による先取り注文の抑制や困窮する需要家への個別支援を検討し,業界と足並みを揃え,正確な情報発信により安定供給を目指す」と話した。

意見交換では組合員から,原料価格高騰や特定の添加剤・ベースオイルの不足に加え,ドラム缶等の副資材不足が報告された。特に需要家の不安による先取り注文が,供給制限や新規対応の困難を招く「目詰まり」の要因となっている。同庁では,正確な情報発信による不安解消の必要性,供給側への働きかけに加え,事業継続に支障が出ている需要家への相談窓口の活用による個別支援を強化することを説明した。(’26 6/24)

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