潤滑油協会(会長:石川 裕二 氏,中外油化学工業)は2026年7月10日(金),「2026年度潤滑油研究会」をアルカディア市ヶ谷(東京都千代田区)で開催した。
同研究会は,資源エネルギー庁の支援のもと,潤滑油の品質確保事業等への支援事業(補助事業)の一環として,潤滑油技術等に携わる人材を育成するために必要な潤滑油関連情報を提供することを目的に,OILの日である7月10日に毎年開催している。
当日は,潤滑油製造業近代化委員会委員長の和川 紀之 氏(三和化成工業)による開会の挨拶の後,下記2件の講演が行われた。
1件目は,小別所 匡寛 氏,中川 大暢 氏(出光興産)が「カーボンニュートラルに向けたCO₂排出量の“可視化”と“削減”に向けた取り組み」のテーマで講演。“可視化”としてISO14067システマチックアプローチに基づく潤滑油製品のカーボンフットプリント算定システムを開発し高性能潤滑油のGX価値の定量化が可能になったこと,“削減”として使用済み潤滑油の基油再生の脱炭素への貢献効果を調査した結果や社会実装へ向けた課題についての説明とともに出光のCO₂排出量削減に貢献する製品・サービスとして,次世代水溶性切削油「アルファクールNVシリーズ」や超万能ウレアグリース「idemitsu UreTech」,潤滑管理ツールとして劣化・汚損をスマホで手軽に定量診断可能な「Idemitsu Smart OC」について紹介した。
2件目は,池原 賢亮 氏,奥田 紗知子 氏(日産自動車)が「日産自動車のカーボンニュートラル実現に向けた技術戦略」のテーマで講演。最新電動パワートレイン技術による走行時CO₂排出削減に加え,電動化進展に伴い重要性が高まる製造時CO₂低減や資源循環への取組みについて解説した。
最後に閉会の挨拶として石川 会長が「中東情勢で皆様のご苦労は絶えないと思います。日本のエネルギー供給体制がいかに中東地域に依存しているかを如実に示すとともに,石油におけるグローバルなサプライチェーンの脆弱さを浮き彫りにしエネルギー安全保障の重要性を再確認しています。そのような中,カーボンニュートラル社会の実現と安定した産業基盤の維持という二つの命題を両立させるべく,我々は技術革新に取り組み次世代のモビリティと産業の発展を力強く支えるために今後も活動していきたい」と述べた。(’26 7/29)









