日本精工(NSK)は,サービス業を中心とした人手作業の自動化に貢献するフィンガーモジュールの開発を開始した。ドイツ航空宇宙センターと共同開発する。
高齢化社会の進行によりあらゆる産業で人材不足が深刻化し,解決策の一つとしてロボットの導入が注目されているが,小売業・飲食業・製造業はじめ,人間の器用な手先が必要な作業はロボットの導入が進んでいない。この背景として,定型品のみ掴むことが可能なロボットハンドは価格が安い一方で,多様な対象物を掴めるロボットハンドは非常に高価と,二極化していることが挙げられる。
フィンガーモジュールの組み合わせで汎用性の高いロボットハンドを提案するコンセプトは業界初で,汎用性と価格を両立させることで掴む対象が多種多様な人手作業の自動化に貢献する。
同開発品は,2023年11月29日(水)~12月2日(土)に東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催される「2023国際ロボット展」の同社ブースにて参考出品する。
今後は,サービスロボットSIerおよび実際にロボットを使用されるユーザーに対して提案を開始。2024年度に実証実験開始予定で,2026年度の販売開始を目指す。(’23 11/22)