コスモエネルギーホールディングスのグループ会社であるコスモ石油ルブリカンツは,植物由来のベースオイルの含有率が80%以上のディーゼルエンジンオイル「コスモディーゼル“カーボニュート”10W-30」の開発に成功し,「バイオマスマーク(バイオマス度80%)」認定を取得したと発表した。日本有機資源協会が認定する「バイオマスマーク」は生物由来の資源(バイオマス)を活用し,品質及び安全性が関連する法規,基準,規格等に適合している環境商品の目印。ディーゼルエンジンオイルがバイオマスマーク認定を取得するのは,同製品が国内初となる。
通常,潤滑油を廃棄(焼却)する際にはCO₂が発生するが,同製品中の植物由来成分は成長過程でCO₂を吸収しているため,ライフサイクル全体では大気中のCO₂増加を抑制することができる。これにより従来の石油由来製品と比較して,CO₂排出低減に繋がる。
現在,同社工場での生産開始に向け試製を完了しており,2022年8月より販売を開始する予定。また,エンジン試験においては,市販の最高級合成系ディーゼルエンジンオイルと同等レベルの性能を有する結果を得ており,ユーザーとの共同実車試験を検討している。
同社は今後,植物由来のベースオイルを利用した潤滑油製品を「カーボニュート(Carboneut)シリーズ」と位置づけ,自動車用・農業用・工業用などの様々な新製品の開発と商品化に取り組んでいくとしている。(’22 6/22)