日本機械工業連合会がまとめた2021度の機械工業生産額見通しは,前年度同期比8.9%増の70兆5,371億3,600万円と見込んでいる。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により,リーマンショック以来の低い水準だった2020年度から回復しつつある中で,供給面では世界的な半導体供給不足,サプライチェーンの混乱等による東南アジアを中心とした部品供給の遅れ等が下振れ要因となっているが,部品の供給の遅れが解消されれば,生産額の増加が期待できる。他方で,大口輸出先の中国経済の動向,原油等の資源価格の上昇等の要因が懸念材料である。
業種別では,一般機械が同10.9%増の15兆8,168億8,000万円,電気機械が同4.9%増の7兆6,274億7,800万円,情報通信機械が同0.7%減の2兆6,308億3,700万円,電子部品・デバイスが同12.6%増の7兆1,646億800万円,輸送機械が同8.9%増の30兆5,512億2,000万円,精密機械が同6.9%増の1兆3,174億2,400万円,金属製品が同6.4%増の2兆8,697億4,900万円,鋳鍛造品が同12.8%増の2兆5,589億4,000万円の見込み。(’21 12/1)