NTNは,製造現場の加工設備に部品(ワーク)を供給する直進フィーダとして補助エアを削減しながら業界最速となる最大18m/分の高速搬送を実現した「クロスドライブリニアフィーダ」と,多数の運転条件の設定や運転状態の監視が可能な通信機能付パーツフィーダコントローラを開発した。
パーツフィーダは機械部品や電子部品などさまざまなワークを加工設備に供給する装置で,ワークを貯蔵するホッパと,ワークを整列するボウルフィーダ,それらのワークを加工設備に供給する直進フィーダで構成されている。パーツフィーダ内部には板ばねと電磁石が設置されており,電磁石のON/OFFと板ばねの力で振動を発生させ,ワークを搬送する。コントローラは,電磁石をON/OFFするタイミングを調整し,最適な振動となるように制御する。
パーツフィーダには,部品の搬送速度の向上,搬送を補助するエア量やそれに伴う消費電力削減が求められている。また,ワークに応じた多様な運転条件の設定を1台のコントローラで実現するニーズが高まっている。同社は,社会情勢の変化や技術革新により製造業のニーズが多様化する中,製造業の生産性向上や製造におけるカーボンニュートラルの実現に貢献するとしている。(’24 2/7)