全国石油協会は,2020年度第3四半期(2020年10月~12月)のガソリン・軽油・灯油試買分析結果を発表した。同事業は国からの補助金を受けて,同協会が全国の給油所を対象に試買と分析を行っているもの。ガソリンは,硫黄分,ベンゼン,オクタン価,その他を分析する。また軽油は,硫黄分,脂肪酸メチルエステル,引火点,その他,灯油は,硫黄分,引火点,セーボルト色,その他を分析する。
ハイオクガソリンは,7,675ヵ所で実施し,5ヵ所で6件の不適合を確認した。不適合項目の内訳は,硫黄分が3件,オクタン価が1件,その他が2件。レギュラーガソリンは,8,139ヵ所で実施し,1ヵ所で1件の不適合を確認,不適合項目は硫黄分だった。
軽油は,8,077ヵ所で実施し,15ヵ所で15件の不適合を確認した。不適合項目は,硫黄分が6件,引火点が7件,その他が2件だった。
灯油は,8,292ヵ所で実施し,15ヵ所で16件の不適合を確認した。不適合項目は,硫黄分が1件,引火点が1件,セーボルト色が14件だった。
硫黄分不適合の大部分は給油ホース由来の硫黄分の影響であることが確認されている。この現象はホース内に滞留したガソリンのみ(通常1L以下)に発生することがある。また,灯油セーボルト色不適合の大部分は給油ホース由来の影響であることが確認されている。この現象はホース内に滞留した灯油のみ(通常1L以下)に発生することがある。(’21 2/10)