日本能率協会は,「2018 GOOD FACTORY賞」受賞企業の表彰式を2018年10月29日(月)に,翌30日(火)に受賞企業による講演会を都内で開催した。
同賞は,日本およびアジア地域に進出している製造業の生産性や品質の向上,改善活動に成果をあげた工場を表彰する制度。アジア地域で工場の生産性や品質の向上などの体質革新活動の取り組み事例に着目し,そのプロセスや成功要因,現場の知恵,働く人々の意識改革,社会的貢献などの内容を日本製造業の範として顕彰することを目的として2011年に創設された。
2018年度(第8回)は,東京工業大学 伊藤 謙治 教授を委員長とする審査委員会が工場の改革活動とその成果を書類審査や現地審査を行い,NECプラットフォームズ 掛川事業所(日本),オークマ 本社・DS2部品工場(日本),コマツ 大阪工場・生産技術開発センタ(日本),東レ(Penfibre Sdn. Berhad. (PFR) Film Factory:マレーシア・ペナン),ブラザー工業(兄弟機械:中国・西安)の5社・5工場が受賞した。
30日(火)に行われた受賞企業講演会では,オークマの家城 淳 氏(取締役副社長)が「新世代スマートファクトリーDream Site 2 (DS2)部品工場における超多品種少量の高効率生産体制の構築」のテーマで,本社DS2部品工場での工作機械部品製造におけるIoT(モノのインターネット)などを活用したスマートファクトリー化による超多品種少量の高効率生産体制の構築への取組みを生産現場の課題から見える化,進捗・稼働監視など進化し続ける改善サイクルについての事例として紹介した。
コマツの栗山 和也 氏(執行役員 兼 調達本部 本部長)は,「KOM-MICSによるつながる工場の実現」のテーマで,大阪工場における事例を,新しい技術の開発拠点として技能の手本となるため「つながる工場」を推進し,生産性2倍,サプライチェーン最適化,トレーサビリティ確保による品質保証への取組みとして大阪工場内にある生産技術センタと協働したKOM-MICS(Komatsu Manufacturing Innovation Cloud System)などを紹介した。
次回(第9回)は,2018年11月から応募を開始し,2019年8月に受賞企業を発表する予定。(’18 11/21)
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