2021年10月6日,経済産業省及びクリーン燃料アンモニア協会(CFAA)は,「第1回燃料アンモニア国際会議」を開催した。同会議は,燃料アンモニアの生産・利用の中心的な役割を果たすであろう産ガス国などの各国政府代表,産業界,国際機関がオンライン上で一堂に会する新たなプラットフォームとなった(会議参加者は1,500名超,8ヵ国)。
同会議を通じて,安定的,低廉で柔軟性のある燃料アンモニアバリューチェーン・市場構築に向けた官民による戦略的取組が具体的に検討され,進められていることが示されるとともに,燃料アンモニアの認知向上を含む国際連携が極めて重要であることが改めて認識された。
脱炭素化に向けた燃料アンモニアの活用に対する関心は世界的に高まっており,エネルギー供給国では,世界的な脱炭素化の流れの中で,燃料アンモニアを新たなクリーンエネルギーの供給手段として戦略的に活用しようという動きが具体的に出てきている。一方,消費国でも燃料アンモニアの活用の動きが日本のみならずアジアでも出てきている。IEAのビロル事務局長は会議の中で,燃料アンモニアは,稼働年数が低い火力発電所が多く存在するアジアにおいて既存の火力発電所の低炭素化に大きな役割を果たすだろうと述べた。(’21 11/17)