NTNは,高級車に多く採用されている後輪駆動車に最適なリヤ用小型・軽量ドライブシャフト「Rシリーズ」の販売を拡大した。
同シリーズは,同社が2015年に開発した「リヤ用軽量ドライブシャフト」の設計をベースに幅広いサイズバリエーションを取り揃えたシリーズで,後輪駆動の内燃機関車や電気自動車(EV)に適用が可能となる。従来品にはフロント用CVJが流用されていたが,同シリーズはリヤ用に必要な作動角や機能に限定した形状への最適化を図り,中空シャフトとコンパクトブーツを採用したことにより,必要な負荷容量を確保しながら,フロント用CVJの従来品よりもさらに30%軽量化,外輪外径を3~5%小型化し,リヤ用CVJとして世界最小・最軽量を実現した。これによりJAPIA LCI算出ガイドライン(日本自動車部品工業会が定める自動車の製造,使用段階における効率的なライフサイクル環境負荷量の算出方法)に基づき内燃機関車で試算した場合(車重1467kg・燃費17.6km/Lの車両を仮定し,WLTP条件で走行させた場合(CVJ取付け角度:6度)),従来品適用車両に対して燃費は0.05%の改善,CO₂排出量は0.075g/kmの削減効果が見込まれている。(’23 6/7)