2021年9月1日

ENEOS,CO₂フリー水素サプライチェーン構築に向けた調査事業を実施

アーステック

ENEOSは,CO₂フリー水素サプライチェーン構築に向け,「東京湾岸エリアにおける水素利活用調査事業」および「むつ小川原地区における水素地産地消モデル調査事業」を実施することを発表した。なお,両調査事業は,新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が実施する「水素社会構築技術開発事業/地域水素利活用技術開発/水素製造・利活用ポテンシャル調査」の委託先として採択された。

同社は脱炭素に向けた本格的な水素の大量消費社会を見据えて,国内外でCO₂フリー水素サプライチェーン構築に取り組んでいる。今回,その一環として,同社製油所を起点とした水素利活用調査事業および水素キャリアである有機ハイドライド(MCH)を利用した水素地産地消モデル調査事業を実施する。

「東京湾岸エリアにおける水素利活用調査事業」では,川崎臨海部を中心とする東京湾岸エリアにおけるCO₂フリー水素供給モデル構築を目指した調査を行い,同社の製油所をCO₂フリー水素受入・供給拠点と想定し,既存パイプラインを活用した大規模水素需要家への効率的な水素供給モデルの構築を検証する。具体的には,川崎市と連携し,既存パイプラインの調査や当該エリア立地企業へのヒアリングを行い,既存設備の有効活用および水素パイプラインの拡充に向けた課題を整理する。

「むつ小川原地区における水素地産地消モデル調査事業」では,再生可能エネルギーを利用したCO₂フリー水素の地産地消モデル構築に向け,MCHを利用して再生可能エネルギーが豊富な同地区および同地区外における水素需要を拡大することを目指す。具体的には,同社独自の水素エネルギーマネジメントシステム(EMS)を活用し,同地区の再生可能エネルギーから効率的にCO₂フリー水素を製造しMCHに変換するプロセスについて検証する。また,東北地方の製油所や発電所などの大規模水素需要家へのMCH供給および石油備蓄タンクへのMCH貯蔵についても検証する。(’21 9/1)

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