ENEOSは,新物質開発・材料探索を加速する高速の汎用原子レベルシミュレータを提供する合弁会社の設立についてPreferred Networks(以下,PFN)と合意したと発表した。
ENEOSとPFNは2019年度より戦略的な協業体制の構築に合意しており,AI技術を活用したマテリアルズインフォマティクス分野での革新的事業創出を検討してきた。両社は材料探索技術の高速化と汎用性向上を実現するため,従来の物理シミュレータに深層学習モデルを組み込み,原子レベルで材料を再現して大規模な材料探索を行うことのできる汎用原子レベルシミュレータを開発。深層学習モデルの訓練には,スーパーコンピュータを用いて物理シミュレーションした膨大な量の原子構造データを使用し,計算スピードを従来の物理シミュレータの数万倍に高速化するとともに,領域を限定しない様々な物質に適用可能な汎用性を実現した。
新会社では,2021年夏をめどに,今回開発した汎用原子レベルシミュレータをクラウドサービスとして提供していく予定。(’21 5/19)