SEMIは,半導体前工程ファブ装置投資額の予測を発表した。それによると,投資額は2021年に前年比24%の急成長を見せて過去最高額を上回る677億ドルに達する見込みとしている。
この予測はSEMIが発行したWorld Fab Forecastレポートの2020年第2四半期版によるもので,前回レポートの予測額657憶ドルを10%上方修正。全ての製品分野で堅調な成長が予測され,そのなかでも3D NANDやDRAMファブなどのメモリーファブの投資額が最大の300億ドルとなり,最先端ロジックおよびファウンドリがこれに続く290億ドルとなっている。
製品分野によっては,投資額は小さいものの印象的な成長率を示すものもあり,イメージセンサーは,2020年に60%,2021年に36%の急成長,アナログ及びミクストシグナルは,2020年に40%,2021年に13%成長し,パワー関連デバイスは2020年に16%,2021年に67%の飛躍的な成長をするとしている。
同レポートでは,2020年の装置投資の底が第2四半期となり,2020年後半に投資が上昇することを予測しているものの,新型コロナウイルスのパンデミックへの恐れが解消されたわけではないため、2020年のファブ装置投資額は2019年の8%減に続いて4%の減少とみている。こうした状況下にあっても,デジタル化やコミュニケーションのニーズが半導体産業の成長をけん引し,クラウドサーバー,サーバーストレージ,ゲーム機,ヘルスケア機器などが,メモリーやIT関連機器の需要を押し上げるとしている。(’20 7/8)