2024年3月13日

「トライボロジー研究会 第34回講演会」開催される

アーステック
メンテナンス・レジリエンスTOKYO 2025
'25 7/23~25
メンテナンス・レジリエンスTOKYO2025
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2024年2月22日(木),パシフィコ横浜 会議センター(横浜市西区)で「トライボロジー研究会 第34回講演会(運営委員長:杉村 丈一 氏,九州大学 名誉教授)」が開催され,当日は約240名が参加した。

同研究会は協同油脂が支援している活動で,今回のテーマは「技術環境の変化に立ち向かうトライボロジー」。新エネルギーの導入や自動車の電動化への取組みなど,社会は脱炭素化に向けて大きく舵を切り,トライボロジー分野でもこれらに関連して多くの新たな技術課題が生まれている。一方,有害物質の排出規制や原料の流通に関連した制約に起因する技術課題もあり,過去には有害物質としての鉛やアスベストの使用停止,環境規制を背景とした生分解性潤滑油の開発,フロンガス規制のもとでの新たな冷凍機油の開発など,また現在はフッ素加工物規制の動向が懸念されている。同講演では,これまでトライボロジーが直面してきた社会的,技術的環境の変化と,その変化を克服した取組みの具体例について紹介した。当日の講演内容は以下のとおり。


  • KEYNOTE SPEECH 司会:杉村 丈一 氏
    • 「社会課題解決に挑むトライボロジーへの期待」 牧野 武朗 氏(三菱重工業)
  • CASE STUDY:SESSION I CO₂排出低減の技術 司会:鷲津 仁志 氏(兵庫県立大学 教授)
    • 「ステンレス溶射ボアに適した厚膜DLCピストンリングの開発」 平山 勇人 氏(日産自動車)
    • 「内燃機関の性能を大幅に向上させるシリンダボア形状改善技術」 三田 拓朗 氏(いすゞ中央研究所)
    • 「シリンダボア加工技術の開発」 下斗米 直 氏,坂上 悠太 氏(協同油脂)
  • CASE STUDY:SESSION II 規制を克服する技術 司会:中野 健 氏(横浜国立大学 教授)
    • 「環境にやさしい低炭非鉛快削鋼の開発」 間曽 利治 氏(日本製鉄),橋村 雅之 氏(日鉄テクノロジー)
    • 「ZeroAshディーゼルエンジン油の開発」 楠本 竜也 氏,佐々木 悠次 氏(出光興産)
    • 「海運業界の環境負荷を低減する水潤滑軸受」 横垣 賢司 氏(ミカサ)
  • CASE STUDY:SESSION III 新たな社会構築の要請に応える技術 司会:足立 幸志 氏(東北大学 教授)
    • 「アイドルストップに対応したスタータクラッチグリースの開発」 福島 由倫 氏,森 誠 氏(デンソー),正村 勇二 氏(デュポン・東レ・スペシャルティマテリアル)
    • 「電気自動車用玉軸受の耐電食性におよぼすグリースの組成と性状の影響」 山下 侑里恵 氏(ジェイテクト)
    • 「転がり軸受の白色組織はく離の影響因子―転がりすべり接触下における潤滑剤からの水素発生―」 江波 翔 氏(日本精工)
  • 特別講演 司会:西岡 岳 氏(福井工業大学 教授)
    • 「航空脱炭素~2050年カーボンニュートラルを目指して~」 三浦 明彦 氏(ANAホールディングス)  (’24 3/13)

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