日精樹脂工業は,長野県から発する優れたブランドを選定・表彰する「信州ブランドアワード2021」(主催:信州ブランドフォーラム開催実行委員会)の「しあわせ信州」部門において,環境対応素材であるポリ乳酸(PLA)の射出成形技術に関する自社ブランド「N-PLAjet」で大賞を受賞した。
2021年の同部門では,世界的に持続可能な脱炭素社会に向けた取組みが始動しつつある中,長野県においても2050年のゼロカーボンを目指して「ゼロカーボン戦略」が策定されたことから,「ゼロカーボンを意識した商品・サービス」をテーマにブランドの選定が行われた。
同社は,1990年代より環境対応素材である生分解性樹脂の利用技術・応用技術の研究開発に継続的に取り組み,その実用化技術を「N-PLAjet」としてPLA専用の射出成形システム・成形技術をターンキーで提供。これまでに,材料メーカーや金型メーカー等との協業案件を含め,120℃までの耐熱用途向け,グラスなどの薄肉透明用途向け,木粉(長野県内の間伐材を有効利用)とPLAとのコンポジット材料成形,PLAの2色成形などを実用化してきた。
今回の選考においては,「ゼロカーボン」を意識した取組みとしてテーマに合致している点,1990年代初めから生分解性樹脂の研究開発に着手し継続的に取組んでいることの先見性や志向性を評価され,大賞の受賞となった。(’21 4/6)