小野測器は,最大200チャンネルまで同時に計測できる無線温度計測システムを開発,販売を開始した。
製品開発,生産の現場において,装置の温度や詳細な温度分布の測定は,使用エネルギーのロス改善に活用する重要な指標となる。また,自動車をはじめとするモデルベース開発においても,モデル精度向上のためにも,温度は,非常に重要なパラメータとなる。
しかし,計測のための配線作業には多くの手間がかかり,信号ケーブルが計測環境に影響を与え,正しい計測ができない場合も多くある。また,計測対象が可動する物や隔離された場所にある場合は,配線そのものが困難でもある。同社は,これらの問題を解決するため業界最小クラスの無線温度計測モジュールを使用した多チャンネル無線温度計測システムを開発した。
同製品は,サイズが54mm(W)×13.2mm(D)×17.5mm(H),重さが11gとコンパクトなため,設置や配線が困難な場所でも,短時間でセッティングを行い,計測環境を阻害しない温度計測が可能になった。また,最大200チャンネルで同時計測が可能で,詳細な温度分布の計測に最適なシステムとなっている。(’22 1/12)