三洋化成工業とファーマフーズは,世界の農業危機の解決に向け,両社の開発・技術力を融合させた「アグリ・ニュートリション基本計画」を策定した。三洋化成の界面制御技術およびファーマフーズの発酵抽出技術の融合による新たなペプチド農業を確立し,宮崎県新富町にて農業支援を本格展開する。
日本国内の農業を取り巻く環境は,農業従事者の高齢化や担い手不足,異常気象などの課題を抱えている。世界では,農業での化学肥料・農薬によって排出される温暖化ガスの削減や水質・土壌汚染の低減が大きな課題となるなど,環境への配慮が強く求められている。
同計画は,環境にやさしく植物にとって必要な成分(ペプチド・アミノ酸等)を,効率的な方法で植物に届け,植物が本来持っている収量・品質ポテンシャルを最大限に引き出すことで,環境負荷の高い肥料や農薬の使用量低減等に繋げていくものとなっている。
ファーマフーズはバイオテクノロジーを根幹とした農作物の高付加価値化技術とともに,通信販売事業を通じて得た流通ノウハウを活用。三洋化成は界面制御技術を根幹としたペプチド農業などの技術確立を行い,両社で持続可能なアグリ・ニュートリションの実現を目指す。(’21 10/6)