NTNは,工作機械主軸用グリース潤滑軸受の長寿命化を可能とする「グリース潤滑軸受向け潤滑油給油ユニット」を新たに開発した。グリース潤滑軸受の高速回転時の課題であるグリースの劣化を抑制し,高速回転領域であるdmn値190万におけるグリース潤滑軸受の採用を可能にする(dmn値:軸受の回転性能を表す指標で,軸受ピッチ円径(mm)×回転速度(min⁻¹))。これまで,高速回転用途で一般的に使用されてきたエアオイル潤滑からのグリース潤滑への切り替えを後押しし,工作機械の省エネルギー化やカーボンニュートラルに貢献する。
同製品は,高速回転性能がdmn値190万で,グリース潤滑軸受として業界最高水準,同社従来品比35%向上している。また,同社従来品比2.5倍以上の潤滑寿命を実現しており,今後,センサーにより最適なタイミングで給油する技術を確立し,15倍以上を目指す。センサーと発電機を内蔵しているため,組み付け・取り扱いが容易である。(’24 12/25)