出光興産は,国内でのアイマーブ(水添石油樹脂)の生産を停止し,生産拠点を台湾に集約すると発表した。
アイマーブは,同社が独自開発した無色透明の水添石油樹脂で,ホットメルト接着剤の粘着付与剤やポリオレフィン用樹脂改質剤の原料として使用されている。1993年より徳山事業所にてアイマーブ製造装置の稼働を開始し,2020年には台湾の台塑石化股份有限公司(Formosa Petrochemical Corp.)との合弁会社である台塑出光特用化学品股份有限公司(Idemitsu Formosa Specialty Chemicals Corporation)に第2製造装置を稼働開始させ,国内外での事業展開をしてきた。
しかし,昨今中国での急激な生産能力の増強により需給バランスが崩れたため,検討の結果,今後は徳山事業所内の製造装置を2023年3月までに停止し,アイマーブの生産を台湾に集約する。(’23 2/15)