東洋製罐グループホールディングスは,脱炭素社会と持続可能な社会の実現に向けて,サントリー,UACJとの協業で,CO₂ 60%削減缶を使用した「ザ・プレミアム・モルツ CO₂削減缶」および「ザ・プレミアム・モルツ〈香る〉エール CO₂削減缶」向けに,リサイクルアルミ100%で生産した缶胴・蓋を数量限定で供給した。缶胴・蓋ともUACJが新規に供給するリサイクルアルミを100%使用することにより,1缶当たりのCO₂排出量を通常品より60%削減している。
国内の飲料用アルミ缶は,従前より缶胴には新地金にリサイクルアルミを配合した材料が使用されているが,缶胴・蓋トータルのリサイクルアルミの配合率は直近でも6割弱と推定され,一定の品質を確保するため,蓋を中心に新地金が使用されている。CO₂排出量の削減を加速させるためにはリサイクルアルミの使用率を高めていくことが最も有効で,アルミ再生地金生産時のCO₂排出量は新地金の約3%と,排出量を劇的に低減する効果がある。
今回,同グループが培ってきた生産技術や品質管理を行なうことで,「リサイクルアルミを100%使用したSOT(ステイオンタブ)缶」を世界で初めて製品化することができた。今後は「リサイクルアルミ100%使用飲料缶(蓋を含む)」の量産化と供給に向けた取り組みを推進する。(’22 10/5)