2022年4月27日

出光興産,年産10万kL級ATJ製造商業機の開発に向けた取り組みがNEDOグリーンイノベーション基金に採択

出光興産が実施する「最先端のATJ(※1)プロセス技術を用いたATJ実証設備の開発と展開」が,新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「グリーンイノベーション基金事業/CO₂等を用いた燃料製造技術開発プロジェクト」の一つとして採択された。

同事業では,原料となるバイオエタノールの国内外からの調達(年間18万kL)と,世界初の10万kL級ATJ製造商業機の開発に取り組み,2025年度に同社千葉事業所内にATJ技術によるSAF(※2)製造装置を建設し,2026年度から供給を開始する。また,製造コストについては100円台/Lの実現を目指すとともに,品質保証体制を確立し,競争力あるSAFの安定供給を実現する。これらにより,原料の多角化を含めた国内初の商業規模サプライチェーンを構築し,SAFの早期社会実装を目指すとしている。

なお,同社では,代替航空燃料であるSAFの社会実装を通じて,航空分野におけるカーボンニュートラルに向けたエネルギートランジションに貢献するとともに,すでに航空業界より示されている2030年に使用燃料の10%をSAFへ置き換えるというマイルストーンに向けて,2030年に年間50万kLの国内生産体制を構築するため,同事業の初号機を皮切りに,2号機以降の展開についても検討する。さらに,エタノールを原料としたバイオ化学品事業への展開も見据え,同社製造拠点およびコンビナート全体での「CNXセンター化(※3)」を目指すとしている。

※1 ATJ(Alcohol To Jet):エタノールからSAFを製造する技術・プロセスで,SAFの国際規格「ASTM D7566 Annex5」として認証されている。
※2 SAF(Sustainable Aviation Fuel):原材料の生産・収集から燃焼までの過程で,CO₂の排出量が少ない持続可能な供給源から製造されるジェット燃料。
※3 CNX(Carbon Neutral Transformation)センター化:CO₂フリー燃料であるアンモニアサプライチェーンの構築や廃プラスチックリサイクル技術等による循環型モデル構築などを実現し,既存の製造拠点を従来の原油精製型コンビナートから新たな低炭素・資源循環エネルギーハブへ転換すること。  (’22 4/27)

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