DMG森精機とグループ会社である(株)マグネスケールは,2023年6月の完成を目標として,(株)マグネスケール 神奈川県伊勢原事業所内に,計測用の半導体レーザの開発,および生産を目的とした工場を新設することを発表した。
(株)マグネスケールでは,ピコメートル・レベルの分解能を持つエンコーダであるレーザスケールおよび工作機械に搭載するマグネスケールをはじめとした計測機器の開発・製造・販売をしている。レーザスケールの主な市場である半導体製造・検査装置では,集積度アップのため,更なる微細化や三次元化への重ね合わせ精度の必要性から,スケールの高精度要求が更に高まり,需要も年々拡大している。脱炭素社会に向けた発電タービンの高精度化にもレーザスケールが貢献しており,(株)マグネスケールの計測機器に用いる半導体レーザの必要数量は2025年には年間10万個と予測している。そこで,需要が増加する将来に向けて,また高精度化の要求に応えるため,計測用半導体レーザの自社開発および内製化に踏み切ることを決定。2024年の操業を目指し,伊勢原事業所内に半導体レーザの開発・試作・製造を行うための施設を建設する。
また,(株)マグネスケールでの計測用半導体レーザの開発・製造の知見を,将来的にDMG森精機の金属積層造形機やレーザ加工機に搭載する加工用高出力半導体レーザの開発・製造に展開させることを検討している。(’22 3/9)