出光興産は,2022年2月9日(水)にZoomによるオンラインで「2021年度切削・熱処理研究会」を開催した。
開催の挨拶で同社潤滑油二部潤滑技術二課長の白神 善隆 氏は,「弊社のエネルギー事業は大きな転換期を迎え,カーボンニュートラルに沿った様々な事業領域への参入検討を進めている。一方潤滑油事業は,今後も生産活動がある限り一定の需要が見込まれる。製造業ではカーボンニュートラルを含むSDGsに沿った技術開発が確立し,そこで必要とされる潤滑油の開発を強く推進していく。IoTをはじめとするデジタル技術を活用したスマートファクトリーが注目される中,各種シミュレーション技術との融合が検討されていることからシミュレーションに必要なデータの提供にも力を入れていく」と潤滑油事業について話した。
今回は午前の部では熱処理について,出光興産 杉浦 崇人 氏が「CO₂排出量削減に関する熱処理油の取り組み」を,パーカー熱処理工業の渡邊 陽一 氏が「摺動系鋼部材の表面熱処理技術の現状と動向」を講演した。また午後の部では牧野フライス製作所 手塚 亮 氏が「生産性と品質を両立する最新加工技術」を,三菱マテリアル 長野 剛 氏が「高生産性を実現する新材種のご紹介」を,出光興産 北村 友彦 氏が「切削油による難加工の高能率化検討」を講演し,講演の後には質疑応答が行われた。(’22 3/2)