ENEOSは、豪州企業オリジン社(Origin Energy)と日豪間のCO₂フリー水素サプライチェーン構築に向けた協業検討を実施することとし,今回,両社で覚書を締結したことを発表した。
オリジン社は,天然ガス田の開発から電力・ガスの販売まで豊富な実績を持つ豪州の大手総合エネルギー企業。今回の協業検討は豪州クイーンズランド州で実施し,両社は,安価で安定的な再エネ電力由来の水素の供給可能性について検証を進めていく。具体的には,オリジン社は再エネ電力の安定供給および水素を製造する水電解槽について,ENEOSは水素の貯蔵・輸送形態の一つであるMCH(メチルシクロヘキサン)の効率的な製造および日本への海上輸送についての検討を行う。
タンカー,貯蔵タンク,脱水素装置等の設備は,既存のENEOSの石油関連インフラをCO₂フリー水素サプライチェーンにおいても活用することが可能であることから,新規投資を抑制しつつ新たなエネルギーの供給体制を築くことが可能となる。(’21 9/15)