2021年7月7日

NTN,「耐水素脆性軸受」を開発

アーステック
メンテナンス・レジリエンスTOKYO 2025

NTNは,新規鋼材と特殊熱処理技術の組み合わせにより,水素原子が鋼材に侵入することで,鋼材の強度が低下する水素脆性による軸受の早期破損に対して,同社標準軸受と比較して3倍以上の長寿命化を実現した「耐水素脆性軸受」を開発した。

新規鋼材を使用した軸受の軌道面表層には硬質で微細な金属化合物が多数分散しており,希薄な潤滑条件下における金属接触でも摩耗しにくく,水素原子の発生源となる金属新生面の露出を抑制する。また,水素原子が発生した場合においても,その微細な金属化合物が,水素原子の軸受内部への侵入速度(拡散)を抑制し,その結果,開発品の寿命を同社標準軸受と比較して3倍以上に向上させることに成功した。さらに,特殊熱処理工程における焼入れでは,軸受軌道面の窒素濃度を高める浸窒処理を行うことで,疲労が進行しにくくなるため,耐異物性も向上しており,異物混入潤滑条件下における長寿命化も実現さしている。

なお,新規鋼材は,熱処理工程におけるCO2排出量を減少させる成分を選定し,環境負荷の低減も図っている。(’21 7/7)

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