NTNは,軸受の外輪外径面に独自開発の逃げ部加工を施すことで,クリープの停止を実現した,自動車用の「クリープレス軸受」を開発した。
同製品は,これまでのクリープ対策とは全く異なる手法で,外輪のひずみにより発生する進行波型クリープを停止させることに成功した商品で,外輪外径面の一部に逃げ部を設け,ハウジングとの接触を回避する設計としている。これにより,一定方向荷重が負荷される条件において,ひずみの進行波を遮断し,重荷重でも進行波型クリープを停止させることが可能となった。追加部品が不要なため,組み付け性に優れており,同一寸法の標準軸受からの置き換えも可能となる。
今後,EV・HEVの普及に伴い,自動車部品の小型・軽量化がますます加速する中,耐クリープ軸受のニーズはさらに高まるとみられている。(’21 5/19)