2021年3月17日

産業技術総合研究所,大気中のCO2からメタン合成法を開発

産業技術総合研究所はデルフト工科大学と,大気中の希薄なCO2から発電所起源のCO2までの濃度範囲で,CO2分離回収過程の前処理を必要とせずに低濃度のCO2から高濃度のメタンを合成する技術を開発したと発表した。

カーボンニュートラルの実現に向けて,産業分野から排出されるCO2や大気中に放出されたCO2を回収し,炭化水素系燃料や炭素含有有用化合物へと転換する技術の開発が不可欠であるが,これらのCO2は窒素や酸素などのガス種で希釈されるため,多くのエネルギーとコストがかかるCO2分離回収過程が事前に必要である。同技術は,CO2を吸収する機能と,吸収したCO2を水素と反応させてメタンに転換する機能の2つの機能をもつ二元機能触媒を開発し,CO2分離回収過程を必要とせずエネルギー消費の少ない,希薄CO2の直接回収転換が可能である。

CO2を回収する機能をもつナトリウム(Na),カリウム(K),カルシウム(Ca)と,CO2を水素と反応させてメタンに転換する機能をもつニッケル(Ni)を含む二元機能触媒を用いて,希薄なCO2を含むガスを反応器内で接触させるとCO2だけが触媒に選択的に吸収される。その後,反応器に水素を供給するとメタンが生成し,最大で,体積分率で1000倍以上高濃度のメタンへ直接転換することができた。CO2の選択的回収は,CO2濃度が数%~0.01%までの範囲で可能であり,さらに回収したCO2は,90%以上の高いCO2転化率でメタンへ直接転換できるという。(’21 3/17)

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