2020年8月19日

「メンテナンス・レジリエンス OSAKA 2020」開催される

アーステック
2020年7月29日(水)~31日(金)の3日間,インテックス大阪(大阪市住之江区)で,「メンテナンス・レジリエンス OSAKA 2020」(主催:日本能率協会)が開催され同時開催の「気象・気候対策ビジネスWEEK2020(夏)」「プラントショーOSAKA 2020」「国際ドローン展」を合わせ3日間合計で10,352名が来場した。なお大阪では初の開催となった。

同展は,製造業・建設業の生産性向上,持続可能な社会資本整備,レジリエンス向上を目指した社会インフラ,各種災害対策まで「メンテナンス」「レジリエンス」に関する最新の製品・技術・サービスが紹介された。

5月25日に全国的に緊急事態宣言が解除され各産業が活動を再開する中,コロナ禍で疲弊した経済を復興させ,企業経営を促進するために,多くの企業から展示会の早急な開催が求められてきた。「主催者向けガイドライン」に則り,大阪観光局や自治体・所管官庁との密接な連携を取り安心,安全な展示会として緊急事態宣言後初のリアル展示会として実施した。

「第44回プラントメンテナンスショー」では,工場設備の維持管理・保全技術を対象に,予防保全・設備管理,モニタリング・診断,メンテナンスサービス,補修・補強材料,保全要因の支援・育成,保全業務の支援システム,省エネルギー・環境対策,工場のセキュリティ,工場内の通信ネットワーク関連などのメーカーや商社が多数出展した。

出展者セミナーでは,JFEプラントエンジは2日間に渡り「プラント更新ソリューション」「プラントメンテナンスソリューション」を,オリンパスは「メンテナンス業務を効率化する非破壊検査ソリューションのご紹介」と題し講演した。マッキースリーエムでは「ベアリング潤滑の超音波解析」と題し,IRISS社製の予防保全用コンパクト超音波検出器「Sonus XT」の事例を紹介した。またハーティングは「産業用ラズベリーパイと最新MEMSセンサを組み合わせた無線センシング・予知保全システムの開発」と題し,エッジコンピュータを現場に置くだけで製造設備や現場のIoT化が実現できる製品群とIoTへの取り組み事例を紹介した。

また,ものづくり特別講演会では旭化成 生産技術本部 設備技術センター 海外設備技術部 部長 曽根 正 氏が「旭化成における設備保全の現状と海外工場支援を含めた今後の展開について」を講演,旭化成の保全の歴史と共に人材育成や組織的な保全のバックアップ体制の重要性を紹介した。

会場の設備診断関連では,東陽テクニカはIMI社製振動センサを,JFEアドバンテックは「オンライン設備診断システム・Super CMS-10000」,「超音波厚さ計・TI-120T」などを,JFEプラントエンジでは「振動可視化カメラを活用したメンテナンスソリューションビジネス」を実演。高速度カメラで微小振動を増幅して見える化する診断技術などを紹介した。漏れ対策関連では,三和機工が粉体・液体・気体に対し非接触式のシール構造でジェルでシールする「GEL de SEAL」を,タンケンシールセーコウはシール性と潤滑性を多孔質×カーボンで解決する静圧型非接触式メカニカルシール「HSシール」を,潤工社は異常の数値化を実現する液漏れ検知システムなどを紹介した。

全体的にAIやIoT,5Gを駆使した保全業務の支援システムなどが数多く出展している。

またコロナ禍における開催の注目点として「出展者事前紹介・商談アレンジサービス」を取り入れた。事務局では来場予定者に事前に「解決したい課題・お探しの製品」などをヒアリングし対象となる出展企業を紹介し,展示会会期中に約200件の事前商談をアレンジした。またブースでも極力説明員の人数を少なくするため,モニターを置きリモートで来場者と説明員が会話をする風景がみられた。

なお,次回も会場はインテックス大阪で「メンテナンス・レジリエンスOSAKA 2021」を2021年7月14日(水)~16日(金)に開催する予定。(’20 8/19)

3密を避けるため説明員がオンラインで対応

リアル展示会ならではのデモ機を使った実演

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