2019年10月30日

出光興産,次世代モビリティ,MaaSの共同開発に向けてタジマモーターコーポレーションと提携

アーステック

 出光興産(トレードネーム:出光昭和シェル)は,次世代自動車の設計・製造および販売事業を展開するタジマモーターコーポレーション(以下,タジマモーター)と,次世代モビリティおよび新しいMaaSビジネスモデルの共同開発に関するMOU(覚書)を2019年10月1日付で締結した。

 環境問題への関心の高まりや自動車に対するニーズの変化を背景に,近年はCASE(Connected(コネクテッド),Autonomous(自動運転),Shared&Services(シェアリング),Electric(電動化))やMaaS(Mobility as a Service)といったモビリティに関する技術革新や企業の取り組みが加速している。出光は,2019年8月から岐阜県の飛騨市・高山市で,タジマモーターが設計・開発した超小型EVを活用するMaaS事業の実証を開始した。出光は,次世代モビリティおよびMaaSに関する取り組みをさらに加速させるため,タジマモーターと次世代モビリティおよびMaaSビジネスモデルの共同開発に関するMOUを締結。超小型EV,グリーンスローモビリティ,FCV,電動車椅子などの次世代モビリティに関して,(1)次世代モビリティ本体,新素材,部品,充電設備などの開発,(2)SSネットワークを活用した次世代モビリティの販売網・整備体制の構築,(3)次世代モビリティ・MaaSに関連する新しいビジネスモデルの開発,について検討する。

 両社は,東京ビッグサイトで開催中の東京モーターショー2019にブースを出展,EVによる次世代モビリティ事業を紹介している。10月23日(水)のプレスデーで,出光の木藤 俊一 社長は,「全国に6,500ヵ所のSSを展開しているが,SS全体はこの20年で半減した。昨今の多発する自然災害を鑑みても,これ以上地域のライフラインとしてのSSを減らすわけにはいかない。SSの付加価値を高めるための取り組みとして,超小型EVの導入を検討した。タジマモーターコーポレーション様の力をお借りして,現在,飛騨の高山地区でテストを開始しており,色々な課題を整理しながら順調に進んでいる。この展開エリアを増やして,事業を加速していきたい。長年地域の皆様に愛用されてきたSSネットワークを活用して,さらに日本のエネルギーセキュリティ,地域のライフラインに貢献するという意味で,超小型EVのコンセプトは非常に合致すると考えている。地域のお客様の高齢化,ラストワンマイルの問題を解決していく方向にいければと思っている」と述べた。(’19 10/30)

 

写真右から,タジマモーターコーポレーション 田嶋伸博 会長,出光興産 木藤俊一 社長,工業デザイナー 奥山清行 氏

タジマモーター 新型超小型モビリティ E-RUNNER ULP1

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