出光興産は,2018年9月12日(水)に東京,翌13日(木)に大阪で「第40回切削油研究会」を開催し,東京は104名,大阪は52名が参加した。
同研究会は,切削技術の最新情報提供と意見交換を通して課題解決の場として,1975年から開催されておりこれまで述べ5,500人が参加している。
今回は生産性の向上や現場の改善事例,最新の工具動向に加え,センシング・IoT技術をテーマに掲げ,神田 孝 氏(住友電気工業)が「新素材工具と切削加工の機能拡大」と題し,被削材部品の難削化や加工条件の高能率化に対する超硬コーティング膜,CBNダイヤモンド新素材など最新工具の開発動向や加工例などを紹介した。西川 静雄 氏(DMG森精機)は「工作機械におけるセンシング・IoT技術~DMG森精機株式会社の取組み~」と題し,NCから取得するデータ,センサから取得するデータを組み合わせて,機械の状態・加工状態を判断し異常検知,予知保全,プロセス監視,熱変位補正,最適加工条件の提案やAIを活用したAIアラーム解析・AI熱変位補正,AI主軸診断など工作機械におけるセンシングやIoTへの取組みを紹介した。財津 匡克 氏(川崎重工業)は「航空機構造部品における難削材加工の現状と取組み事例」と題し,民間航空機の市場拡大が進む中,チタン合金や複合材などの難削材が多く用いられ形状も一体化してきている,難削材の切削加工の現状や同社が取り組んできた切削油による工具寿命改善やダイヤコート刃具開発等の事例を紹介した。最後に服部 秀章 氏(出光興産)は「クリーンファクトリー実現に向けた切削油の提案と有効活用」と題し,クリーンな工場環境がより一層求められる昨今,加工性能だけではなく,加工中の油煙やベタツキ,臭気など作業環境を改善できる不水溶性・水溶性高機能切削油の提案やその管理方法・注意点などを解説した。
講演の合間には技術交流会も催され,講演企業によるポスターセッションや技術相談,名刺交換など活発な意見交換が行われた。(’18 10/3)
スペシャリティ・ケミカルズ専門商社のボド・メラー・ケミー社が日本法人を設立
高性能接着剤,熱硬化プラスチックや潤滑剤,コーティング剤などスペシャリティ・ケミカルズ専門商社大手のボド・メラー・ケミー社(Bodo Möller Chemie GmbH・ドイツ)は2024年10月28日,都内で日本法人ボド・メラー・ケミー・ジャパンを設立したことを記者発表した。