2017年3月1日

第19回トライボコーティングシンポジウムと岩木賞贈呈式,開催される

アーステック

 トライボコーティング技術研究会(会長:大森 整 氏,理化学研究所)と理化学研究所大森素形材工学研究室は2017年2月24日(金),理化学研究所(埼玉県和光市)で第19回「トライボコーティングの現状と将来 ―微粒子,レーザー,放電加工による高付加価値表面の創成―」のシンポジウムを開催,第9回岩木トライボコーティングネットワークアワード(岩木賞)授賞式の後に受賞者による記念講演3件と会員講演3件が行われ,企業,大学・研究機関などから85名が参加した。
 岩木賞贈呈式後の記念講演では,優秀賞を受賞した不二WPCの熊谷 正夫 氏が「微粒子投射処理とDLCなどの硬質薄膜形成技術の複合化」を,特別賞を受賞した東北大学大学院の水谷 正義 氏が「レーザ照射を用いたバイオインプラントの骨親和インターフェース創成」,同じく特別賞を受賞した大阪府立産業技術総合研究所の南 久 氏が「放電加工によるチタン材の着色仕上げ」のテーマで講演した。
 会員講演では,日本電子工業の大沼 一平 氏が「DLCコーティング技術と事例紹介」,首都大学東京大学院の清水 徹英 氏が「HiPIMSパルス周波数のリアルタイム制御による反応性プロセス安定化技術の開発」,理化学研究所 強相関量子伝導研究チームの川村 稔 氏が「トポロジカル絶縁体薄膜の量子伝導特性」のテーマでそれぞれ講演した。
 岩木賞は,同研究会と未来生産システム学協会(NPS)などからなる審査委員会が,表面改質,トライボコーティング分野で著しい業績を上げた個人,法人,団体を表彰するもので,多くの功績を残しトライボコーティング研究会を発足された,故 岩木 正哉 博士(理化学研究所 元主任研究員)の偉業を讃え,2008年度に創設された。
 また,トライボコーティング技術研究会は,1994年に当時の東京都立産業技術研究所の熱処理研究室に様々な技術相談に集まっていた中小企業を中心に発足。現在では理化学研究所と東京都立産業技術研究センターを中心に,トライボコーティング技術とファブリケーション(ものづくり)技術との協業化を視野に入れた年5回の研究会活動を行っている。

問い合わせ先:理化学研究所 大森素形材工学研究室 内 トライボコーティング技術研究会事務局
https://www.sites.google.com/site/tribocoating/inquiry  (’17 3/1)

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