富士通は,JX金属に,作業者の転倒時の位置や状態などを遠隔で把握し,作業時の安全性向上を図る実証実験に「FUJITSU IoT Solution UBIQUITOUSWARE(フジツウ アイオーティー ソリューション ユビキタスウェア)」の検証用セット「パイロットパック」を提供した。
実証実験は,2016年9月にJX金属のグループ企業でめっき加工を手がけるJX金属プレシジョンテクノロジーの館林工場で実施,効果検証を行った。実証実験では,人の転倒や転倒時の位置情報などを把握する「ロケーションバッジ」と,熱ストレスレベルなど人の状態を推定し把握する「バイタルセンシングバンド」を作業者が装着し,各所に配置したビーコンにより位置情報を推定。管理者は,作業者の状態や転倒事故発生をアラームで確認でき,作業者の安全を重視した見守りを行うことができた。
JX金属グループではIoT社会をけん引する高機能金属素材を製造しており,安全管理でもかねてからIoTの活用を模索していた。また,JX金属プレシジョンテクノロジーの館林工場では,作業者の安全衛生管理体制の一環として,急病など非常事態の発生時に早急な対応がとれるシステムづくりを検討していた。(’17 2/1)