2015年8月19日

JPEC,石油製品備蓄に関する調査結果を公表

アーステック
共催セミナー2025

 石油エネルギー技術センター(JPEC)は,JPEC News 2015年7月号にて石油製品の長期保存にともなう品質劣化に関する技術調査の結果を公表した。
 同調査の実施については,学識経験者や石油専門家等から構成される石油製品備蓄技術検討委員会を同センターに設置し,ガソリン,灯油,軽油,A重油,航空タービン燃料油の5油種について,酸化による品質劣化を適切に評価できる貯蔵安定性試験(43℃加速貯蔵試験,常温貯蔵試験)を行った。
 同調査によると,ガソリン,灯油,軽油の長期保存については,適量の酸化安定剤を添加することで品質劣化をほとんど起こさず,少なくとも6年間の貯蔵が可能との見解を示している。ただし,市販のガソリン,灯油,軽油の酸化安定性には大きな相違があり,6年間程度の貯蔵においても酸化劣化が起きなかった試料がある一方,2~3年以内の貯蔵で酸化劣化が進む試料もあった。
 A重油の長期保存については,6ヵ月貯蔵後に残炭基材が分離析出によりセジメントが多量に発生したことから,長期間の貯蔵には適さないとの見解を示している。
 航空タービン燃料油では,現状の品質規格レベルの試料は6年間の貯蔵を行っても酸化劣化が起こらないとの見解を示している。(’15 8/19)

Related Posts

出光興産,Zenith,グローバルコード,低摩擦ソリューションの事業化に向け基本合意書を締結

出光興産,Zenith,グローバルコード,低摩擦ソリューションの事業化に向け基本合意書を締結

出光興産は,韓国のZenith Corporation(以下,ゼニス社)と,その日本総代理店であるグローバルコード(以下,GC社)の3社で,出光の潤滑剤と,ゼニス社のPEEK(耐熱性,耐摩耗性に優れた高機能プラスチック)を用いたコーティング(以下,PEEKコーティング)を組み合わせた世界初の低摩擦ソリューションの事業化に向け,基本合意書を締結した。

JVCケンウッド,振動をエネルギーに変換する環境発電の実証実験に成功

JVCケンウッド,振動をエネルギーに変換する環境発電の実証実験に成功

JVCケンウッドグループのJVCケンウッド・公共産業システムは,京都大学 橋梁工学研究室,建設技術研究所と共同開発している,スピーカーの原理を応用して振動を電気エネルギーに変換する環境発電(エネルギーハーベスト)について,橋梁での実証実験を実施し,発電に成功したと発表した。

Share This