マコーは,同社の持つ既存工法である「ウェットブラスト」に比べ,コンプレッサを使用しないことで,圧縮エアにかかるエネルギーを大幅に抑え,さらに設置面積を削減する表面処理加工技術の新工法「WSB(ウェットショットブラスト)」を開発した。
自動車部品に使用される鋼材表面に付着した酸化膜を取り除くには,薬品処理による除去に膨大な処理時間と熱エネルギーを要する。この膜は,同社の持つ「ウェットブラスト」によって表層から削り込むことで,精度よく除去可能であったが,同技術には大量の圧縮エアを創り出すための大型コンプレッサの設置が必要であり,エネルギーコストが高いことが課題であった。
新工法であるWSBは,水と研磨材を高速回転するインペラーにより加速させ対象物に投射し洗浄や加工を行う工法。インペラーを利用することで,広範囲にむらなく粒子を投射することができ,ハイボリュームによる処理の高速化を実現。また,コンプレッサを使用しないことによる圧倒的な省エネ,省スペースでの設置が可能となった。同社はSDGs(持続可能な開発目標)に適合したシステムとしてWSBを世界に広げていきたいとしている。(’21 2/17)