トライボコーティング技術研究会は,理化学研究所と東京都立産業技術研究所を中心に,トライボコーティング技術とファブリケーション(ものづくり)技術との協業化を視野に年5回開催している。
一方ドライコーティング研究会では,近畿高エネルギー加工技術研究所(AMPI)を中心に,先端技術,新素材加工技術などの適用による既存製品の付加価値向上や新技術・新製品の開発に貢献するため,産官学を問わず幅広い有識者が参加し,専門家による講演や保有技術の紹介などによる情報交換や勉強会を年3回行っている。
冒頭ドライコーティング研究会顧問の西本 明生 氏(関西大学),トライボコーティング技術研究会の大森 会長の挨拶の後,パルスDCプラズマCVD(PCVD)装置とPVDとの違いや,硬質皮膜,高性能コーティングの応用例の紹介,油性剤による吸着分子膜の摩擦低減効果に及ぼす表面粗さの影響やトライボフィルムの摩擦摩耗特性などの紹介,歯科分野におけるチタン合金のコーティングなど歯科材料の動向の紹介など次の3件の講演が行われた。
講演
- 「パルスDCプラズマCVD法による各種高機能膜の特性と応用」 河田 一喜 氏(オリエンタルエンヂニアリング)
- 「表面処理と潤滑油添加剤の併用による摩擦摩耗低減効果の向上」 青木 才子 氏(東京工業大学)
- 「自己酸化膜を利用した歯科用チタンのコーティング」 三浦 永理 氏(兵庫県立大学大学院) (’19 9/18)