出光興産は,2026年2月13日(金)にZoomによるオンライン方式で「2025年度切削・熱処理研究会」を開催,589名が参加した。
同研究会は,1975年に開始された切削油研究会,1976年に開始された熱処理油研究会をルーツに,長年にわたり顧客との最新技術情報の共有と意見交換の場として活用されている。昨年に引き続きオンラインでの開催となった。不確実性・不透明性が高まる昨今の世界情勢下において,生産性向上と環境配慮は製造業に不可欠なキーワードとなっている。本年はそうした観点化から選りすぐりの6テーマが講演された。
講演は三部構成で,切削技術パートでは,篠﨑 良平 氏(出光興産)が「加工×油種の相互作用が生む加工性能差と次世代切削油」と題し,連続/断続加工など多様なプロセスで「加工×油種の相互作用」を実機で科学的に検証した結果をもとに,加工や被切削材に応じた効果的な切削油剤を解説した。中山 逸穂 氏(オーエスジー)は「切削工具からアプローチする省人化・自動化・高能率化」とし,生産・加工現場の省人化・自動化・高効率化を工具メーカーの視点で様々な観点から考察した結果を紹介した。
DX&環境パートでは,迫 伸生 氏(クオリカ)が「工場の生産改善システム(KOM-MICS)による生産性向上事例」と題し,自社国内・海外工場のみならず協力企業,一般企業にも展開し,生産を見える化することで生産性の向上を図っているKOM-MICSでの生産性向上の事例を紹介した。田村 和志 氏(出光興産)は,「潤滑剤のライフサイクルから見る環境負荷低減と評価手法」と題し,潤滑剤の環境負荷低減の実現に向け,潤滑剤製品のリサイクルや再生基油,再生可能原材料などからのアプローチを紹介した。
熱処理パートでは,南部 絋一郎 氏(大阪産業大学)が「熱処理ひずみを考慮した最適初期形状設計手法の提案」と題し,スプライン曲線によるモデルの構築やD最適計画と応答曲面法を用いた最適化計算,2D平板モデル,2D平歯ギヤモデルにおける熱処理解析などから熱処理変形の低減を目的とした最適形状設計手法を提案した。杉浦 崇仁 氏(出光興産)は,「減圧による熱処理油の特性変化を活かした焼入れ技術」と題し,減圧による冷却特性の変化や減圧焼入れによる硬さへの影響,減圧焼入れ向け油剤選定時の考慮点などについて紹介した。(’26 3/4)









