DMG森精機は,切削加工時に使用する高圧クーラントの流量を自動で最適化する「Adaptive Coolant Flow(アダプティブクーラントフロー)」を開発した。
同製品は,加工時に使用する切削工具に合わせて高圧クーラントの流量を最適に調整するアプリケーション。最適な流量を制御・算出するソフトウェアと,正確に流量を調整して吐出可能なクーラント装置のハードウェアから構成されている。従来は,高圧クーラント装置を用いて,最大圧力でできるだけ多くのクーラントを吐出しており,必要以上のクーラントを使用し,多くの電力を消費していた。同製品により工具寿命とワークの面品位を維持しながら,高圧クーラントポンプの消費電力量を従来比80%以上削減が可能となる。クーラントや消費電力,CO₂排出量を削減し,生産現場のGX(グリーン・トランスフォーメーション)を推進する。
独自開発したクーラント装置には,同社の金属積層造形機「LASERTEC 30 SLM」で製造した高圧配管部品を採用し,切削加工では困難な複雑形状を積層造形で実現。これにより圧力損失を低減したクーラントの流れの最適化を図るとともに,省スペース化を実現し,クーラントタンク上へのビルトイン搭載を可能にした。また,各種センサを設置し,クーラントの流量や圧力,濃度,温度といった数値をリアルタイムで検知して,ユーザーインタフェースERGOline X with CELOSからモニタリングできる。
同製品は消費電力やCO₂排出量の削減だけでなく,加工時のミスト発生量,クーラント蒸発量も削減可能なため,クーラントの消費量が抑制される。その結果,クーラントの補充頻度が減り,オペレーターの作業負担を軽減できる。自動化システムによる夜間や休日の無人稼働の際もクーラント補給頻度を低減し,安定した生産に貢献する。(’26 2/25)









