日本能率協会は,2024年の「GOOD FACTORY賞」9社を決定し,2024年3月7日に東京ミッドタウン(東京都港区)にて表彰式(写真)を行い,同日および翌8日に受賞記念講演会をベルサール六本木グランドコンファレンスセンター(東京都港区)にて開催した。
「GOOD FACTORY賞」は,日本およびアジア地域に進出している製造業の生産性や品質の向上・改善活動に成果をあげた工場を表彰するもので,2011年の創設以来,優秀事例を紹介する活動を行っている。
第12回目となる2024年は,ファクトリーマネジメント賞に旭化成 ライフイノベーション事業本部 ロイカ事業部 ロイカ工場,花王 鹿島工場,東芝/東芝産業機器システム,トヨタ自動車/TOYOTA MOTOR VIETNAM,リコー 環境事業開発センター,リコーインダストリー 東北事業所がそれぞれ選ばれた。また,ものづくりプロセス革新賞に日産自動車 栃木工場の取組みが,ものづくり人材育成貢献賞に富士フイルムマニュファクチャリング 竹松事業所とマツダの取組みがそれぞれ選ばれた。
受賞企業を代表して挨拶した,トヨタ自動車生産本部 本部長の中村 好男 氏は「不確実性の高い社会でものづくりの環境も大きく変わり,正解が見つけられない厳しい状況にあって,従業員に選んでもらう工場をめざした。受賞各社の取組みは,トップの強い意志と情熱,そして仕組みづくりで何よりも人中心のものづくりを目指した“メンバーファースト”な活動であったことが評価されたのではないか」と謝辞とともに述べた。
審査員長を務める伊藤 謙治 氏(東京工業大学名誉教授)は,表彰式で「12回を数え,マネジメントの仕方がかなり進化した印象を受けた。2023年まではいい仕組みづくり,いい機械,いい作業方法といった構造的なものが多かったが,今回はそれに加え組織風土・組織文化にも及んでいたり,レジリエンスに目を向けた取組みも出始めるなど,多様な進化を見せていると感じた」と述べた。(’24 3/27)