2022年6月1日

NTN,EV・HEV用深溝玉軸受の高速回転dmn値220万を達成

アーステック

NTNは,EV(電気自動車)の駆動システムであるeアクスルやHEV(ハイブリッド車)のモータおよびトランスミッション向け高速深溝玉軸受のオイル潤滑下における高速回転dmn値220万を達成した。

同社では,2015年に「グリース潤滑高速深溝玉軸受」を開発。同商品は,保持器材料の配合を見直して高強度化を図るとともに,保持器と転動体が直接触れるポケット部の形状を工夫することで遠心力による変形を最小化し,高速回転を実現した。

さらなるモータの高速化に向け,軸受の発熱と潤滑条件による抜熱の熱収支バランスを最適化する供給油量の計算手法を確立し,さらに,遠心力による変形を抑制するため保持器の形状を見直すとともに,転動体および各軌道輪の回転精度の確保など内部諸元を最適化することで,深溝玉軸受でdmn値220万の高速回転を達成した。

これら発熱と抜熱を適切に管理する手法を確立したことで,EV・HEVの開発・普及が進む中,各社車両のニーズに対して最適な高速回転性能を有する軸受仕様の提案が可能となる。(’22 6/1)

Related Posts

天田財団,2024年度後期国際交流・技能検定受検手数料助成先を決定

天田財団は,金属等の塑性を利用した加工およびレーザ加工(レーザプロセッシング)を利用した,加工に必要な技術に関する国際交流に対する助成や金属の加工に従事する者の技能と地位の向上を目的とした資格取得に対する助成を行っており,2024年度後期の助成先を決定したことを発表した。

Share This