2019年2月20日

NEDOと横浜国立大学,高い減速比でも逆駆動可能なギヤを開発

アーステック

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と横浜国立大学は,減速機の1つである複合遊星歯車機構の動力伝達効率の最大化を図るために歯車の歯数や転移係数などの構成要素を最適化することで,動力伝達効率を飛躍的に高め,従来不可能であった100:1を超えるような高い減速比の減速機でも,逆駆動が可能となるギヤ(バイラテラル・ドライブ・ギヤ)を開発した。試作したバイラテラル・ドライブ・ギヤは従来の減速機と比べて,逆駆動動力伝達効率の約30%向上と,増速起動トルク(逆駆動トルク)の約1/300に低減を実現した。
 これは,ロボットの関節が外力に対して柔軟に動くことを可能とするだけでなく,エネルギー回生の効率化を図るとともに,モーター情報による負荷トルク推定を可能とし,小型軽量化・低コスト化・省エネ化を同時に実現できるため,今後,協働ロボット,アシストロボット,移動ロボットなどの関節部材や,電気自動車(EV),電動自転車の変速機などへの展開が期待できる。(’19 2/20)

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