2025年11月5日

日本能率協会コンサルティングが製造業DX推進へ「ものづくりトランスフォーメーション研究会」を発足

アーステック
共催セミナー2025

日本能率協会コンサルティング(JMAC)は,日本の製造業が抱えるDX(デジタルトランスフォーメーション)課題の解決を目的に,「ものづくりトランスフォーメーション(MzX)研究会」を発足した。

製造現場では,インダストリー4.0やDXといった概念が浸透しつつあるものの,実際には部分最適の取り組みにとどまり,全体的な成果に結びつかないケースが多い。JMACはこうした現状を踏まえ,企業横断での議論を通じて全体最適を目指す新たな枠組みを構築する。

同研究会は,経済産業省およびNEDOが発案し,JMACが執筆を担当した「スマートマニュファクチャリング構築ガイドライン(SMDガイドライン)」を基盤とする。ガイドラインで提唱される「付加価値の連鎖(マニュファクチャリングチェーン)」の概念を軸に,企業の取り組みを単一機能ではなく,部門横断の価値創造プロセスとして捉える点に特徴がある。参加企業とともに,情報連鎖のデジタル化による次世代型のプロセス革新を模索し,最終的には産業界への提言につなげる方針である。

初年度は食品製造業を中心に,エンジニアリングチェーン,プロダクションチェーン,サプライチェーンの3領域を対象に議論を展開する。分野ごとに5〜6社で構成される分科会を設け,共通課題の抽出やデジタル活用の具体策を検討する。エンジニアリング分科会では,研究開発から量産移行までの最適プロセスを議論し,プロダクション分科会ではスマートファクトリー化の変革シナリオを検討,サプライチェーン分科会では効率的なスマートサプライチェーン構築を目指す。

初年度の活動は2026年1月~同年11月までで,隔月全6回の会合を予定している。最終回では3分科会合同で成果を取りまとめ,製造業のDX推進に資する提言を発表する予定。さらに,日本能率協会(JMA)が2026年に創設する「ものづくりトランスフォーメーション賞(MzX賞)」への挑戦も後押しし,ガイドラインの進化とともに日本の製造業DXを加速させることを目指している。(’25 11/5)

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