2025年6月25日

「IVI創立10周年記念シンポジウム」が開催される

アーステック
メンテナンス・レジリエンスTOKYO 2025

インダストリアル・バリューチェーン・イニシアティブ(IVI)(理事長:西岡 靖之 氏・法政大学)は,2025年6月に創立10周年を迎えたことから,6月12日(木)都内で記念シンポジウムを開催した。2015年に発足したIVIは,製造業の現場からスタートするデジタル化とデータ連携を実現する業界横断のプラットフォームとして活動してきた。今回のシンポジウムでは,経済産業省 製造産業局 産業機械課長の須賀 千鶴 氏,日本科学技術連盟 理事長の佐々木 眞一 氏によるビデオメッセージ,記念講演,パネルディスカッション,10年の歩みの振り返り,そして表彰式が行われ,これまでの成果と次の10年への展望が語られた。

記念講演では,西岡 理事長が登壇,自身が中小企業の経営にも携わる中で実感した「現場で使えるデジタル技術」の重要性を紹介しながら,これからの製造業に求められるのは「柔軟な意思決定とスピード感」であると話した。

パネルディスカッション「日本版インダストリー4.0が,世界をつなぐ!わが国のソフトウエア産業の新たなスタート~PLMとMESのボトムアップ統合のシナリオとは?」では,西岡 氏をモデレーターに,図研 上野 泰生 氏,日本電気 杢田 竜太 氏,電通総研 尾下 充利 氏が登壇,PLM(製品ライフサイクル管理)とMES(製造実行システム)の統合を軸に日本のソフトウエア産業が直面する課題と可能性が語られた。

IVIでは国内のPLM開発企業と共に,製品ライフサイクル管理(PLM)を製造業全体に拡張した「製造業PLM」の共通モデルを作成し,国際標準として提案する活動をスタートする。製品のモデルに工場での生産方法を加味したBOP(工程表)モデルが注目されており,生産側の情報をBOA(設備構成表)モデルで統一的に表現し,これをBOPとともに製品のモデルと関係づけることで製造業PLMを実現させる“ゆるやかな標準”のコンセプトなどを説明した。

IVIは2015年の設立以来,「つながるものづくり」を掲げ,業種・企業の垣根を越えて共創を進めてきた。この10年間で175件のユースケースを創出し,現場起点の実践を着実に積み上げてきた。(’25 6/25)

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