出光興産とサントリーホールディングス(以下,サントリー)は,使用済みPETボトルのキャップやラベルの容器・包装の再資源化に向けた検討を開始し,キャップについてのケミカルリサイクル実証実験を実施した。
同実証実験では,サントリーが提供した使用済みPETボトルのキャップを原料として,出光興産の子会社であるケミカルリサイクル・ジャパンが油化ケミカルリサイクル技術によりCR油(ケミカルリサイクル油)を生産。出光興産ではこのCR油について,石油化学製品や燃料油の原料としての有用性を確認した。
今後,出光興産は石油精製・石油化学装置を活用し,使用済みPETボトルのキャップやラベル由来のCR油を原料とした「リニューアブル化学品」や「リニューアブル燃料油」の生産を検討する。サントリーは「リニューアブル化学品」から製造されるプラスチック容器の実用性を確認していくとともに,キャップやラベルへの水平リサイクルも含めた,容器・包装全般の最適な再資源化の形と可能性を探索する。また,両社で再資源化工程のサプライチェーンの構築にも取り組んでいく。(’24 12/18)