出光興産は,同社が提案した「使用済み潤滑油のマテリアルリサイクルを実現するための再生基油製造プロセスの構築及びその検証事業」が,環境省の公募事業である2024年度「脱炭素型循環経済システム構築促進事業」に採択されたことを発表した。同事業では,使用済み潤滑油の再生プロセスが環境に与える影響を検証し,日本における使用済み潤滑油のマテリアルリサイクルの社会実装を目指す。同事業の対象期間は,2024~2025年度の2年間(予定)。同事業は長谷川インターナショナル,みずほリサーチ&テクノロジーズ,三井物産,三菱UFJリサーチ&コンサルティングと共同で実施する。
現在,日本では使用済み潤滑油の大半が熱源として再利用(サーマルリサイクル)されている。一方で,脱炭素化と潤滑油の供給安定性向上の観点から,使用済み潤滑油を再生して,潤滑油の原材料としてマテリアルリサイクルする必要性が高まることが予想されている。
同事業では,日本に適した潤滑油の再生プロセスの検討と,プロセスごとの環境への影響を評価するほか,使用済み潤滑油の再利用方法をサーマルリサイクルからマテリアルリサイクルへ円滑に転換するために必要な制度を検討する。(’24 12/11)