全国工作油剤工業組合(全工油)は,2024年10月17日(木)~18日(金)の2日間,KKRホテル名古屋(名古屋市中区)で,2024年度「第29回全国技術研修会」を開催,工作油剤の若手技術者,賛助会員の原材料メーカーや商社など72名が参加した。
同研修会は,「中小企業活路開拓調査・実現化事業―連合会(全国組合)等研修事業」の一環として,若手,組合員技術者及び賛助会員を対象に毎年開催している。
初日の10月17日午後からは,高安 勝美 技術部会長(日本グリース)のオリエンテーションの後,田嶋 晴彦 氏(産業環境管理協会)が「労働安全衛生法改正とその対応・化学物質への理解を深め自律的な管理を基本とする仕組みへ」,奥田 孝一 氏(兵庫県立但馬技術大学校/ものづくり大学校 校長,兵庫県立大学 名誉教授)が「切削加工における油剤適用の作用メカニズムと供給事例」を講演,また2日目は田中 隆弘 副部会長(協同油脂)のオリエンテーションの後,前野 智美 氏(横浜国立大学 准教授)が「サーボプレスを用いたパルスモーションによる自動再潤滑の応用」,鶴見 知章 氏(ソルベイ日華)が「リン系添加剤 摩耗防止/極圧/防錆」を講演した。
また初日の夜には参加者による懇親会が行われ企業を超えた若手技術者同士の親睦を深めた。2日目の午後にはオークマ本社工場で多品種少量生産のモノづくり工場を見学。同社が取り組んでいる週末72時間無人稼働を実現するための切削液自動供給装置,切粉自動回収システム,スラッジレスタンクなどやCO₂削減のための補器類の節電効果を始め,自動化と熟練の技が織りなす未来工場での最新のIT技術によるスマートファクトリーなどを見学した。(’24 11/20)