2024年10月23日

日本精工,状態監視ソリューションを拡充,JIMTOF2024で展示

アーステック

日本精工(NSK)は,重要インフラで培った診断技術を活用し,高度診断AIおよび経験豊富なNSKの設備診断エキスパートが支援する「状態監視ソリューション」を拡充する。

NSKは,グループ会社の独Brüel & Kjær Vibro(ブリュエル・ケアー・バイブロ)が風力発電や石油化学などの重要インフラ設備で培った豊富な診断実績と,高度な診断技術を有する設備診断エキスパートにより,各種リモートモニタリングサービスを提供している。2024年1月より,状態監視の導入を新たに検討している一般産業機械業界に向けて,機械設備への設置が容易なワイヤレス状態監視システムとクラウドサービスを組み合わせた状態監視ソリューションの販売を開始している。

2024年10月より,従来の有線タイプの状態監視システム(状態監視装置「VCM-3」を用いたシステム)にクラウドサービスとのデータ連携機能を追加する。これにより,一般産業機械においてもより高度な状態監視を求めるユーザー向けに,NSKの高度診断AIと診断エキスパートによる状態監視ソリューションの提供が可能となる。また,2025年には,回転機構と直動機構の組合せによる複雑な加工プロセスに対応するためのトリガー機能を同システムに実装する計画で,これにより工作機械などの加工・組立設備に対する状態監視が新たに可能になる。

近年,製造業・インフラを中心に更なる生産効率・品質の追及が必要とされるとともに,ESG経営の視点からは更なる安全安心やトレーサビリティの確保といった経営課題の重要性も増している。このような中,機械設備の状態監視の動向として,IoTやDXなどの期待の高まりもあり,これまでの風力発電設備や石油化学プラントといった重要インフラに加え,NSK製の軸受を利用している鉄鋼・製紙・自動車その他製造ラインなどの一般産業機械においても導入が加速している。

NSKでは,カーボンニュートラルの実現に向けて,NSK製品を活用する設備のメンテナンスや補修,廃棄まで含めたPLM(Product Lifecycle Management)モデルの確立に取り組んでいる。この実現に欠かせない状態監視ソリューションについて,従来の転がり軸受などの製品および技術サービスと連携し,新たな価値の提案に向けた技術開発を進めていくとしている。

なお,同ソリューションは,2024年11月5日(火)~10日(日)に東京ビッグサイトで開催される「JIMTOF2024 第32回日本国際工作機械見本市」にてNSKのブースで展示する予定。(’24 10/23)

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