イグスは,クリーンルーム向けの製品として,スカラロボット(SCARA:Selective Compliance Assembly Robot Arm(選択的柔軟性組立ロボットアーム)ロボット,水平方向にアームが作動する産業用ロボットの意)専用の新しいエネルギー供給システム「スカラケーブルソリューション(以下,SCS)」を発売した。同社の高機能プラスチックを使用することで,高速動作する際の粒子の発生が極めて少なく,半導体など精密機器を製造するクリーンルームでの使用に適している。
SCSの核となる製品はe-skin softというモジュラー式のエナジーチェーン(ケーブル保護管)で,ロボットの垂直アームからエンドエフェクターまで,ケーブルとホースを円弧状にガイドする。耐摩耗性に優れた高機能プラスチック素材と,上下に分離可能で密閉状態の防塵チューブを形成するコルゲートチューブ形状が,ケーブルやホースの粒子を内部から出さない仕組みを実現する。
動作中に空気中で検出される粒子は1m³に最大100個(大きさ0.1ミクロンの粒子)というレベル。SCSは,ドイツのブラウンホーファー研究機構にて,ISOクラス2準拠の認証を受けている。(’24 6/24)