HPCシステムズ,Preferred Computational Chemistry(以下,PFCC)およびENEOSは,「GRRM20 with Matlantis」を共同開発,提供を開始した。国産ソフトウェアである「GRRM20 with Matlantis」を国内にサービス展開するとともに,グローバルスタンダードのソリューションとして海外にも順次展開していく。
同ソフトウェアは,Matlantis™上でGRRMを用いることにより,反応物の情報から,量子化学計算レベルの精度で極めて高速に反応経路を自動探索できる。
GRRM(Global Reaction Route Mapping:化学反応経路自動探索プログラム)は,HPCシステムズが提供する,量子化学の予言性を利用して未知の化学反応経路を自動的に探索する,世界初の計算プログラム。GRRMに実装されているAFIR法は,北海道大学創成研究機構化学反応創成研究拠点の研究グループなどで現在も進化を続けており,新しい化学反応の合理的設計と高速開発を目指す先端研究開発が展開されている。
Matlantisは,PFCCが展開するクラウドベースの汎用原子レベルシミュレータ。
Matlantisを用いて,ENEOSの化学技術に関するドメイン知識を活用し,従来よりも大規模な分子や結晶系に対して,GRRMの網羅的な反応経路探索を実現する同ソフトウェアを開発した。(’24 5/29)