BASFは,中国・湛江フェアブント(統合生産拠点)における熱可塑性ポリウレタン(TPU)工場の竣工を発表した。新工場は,同社にとって世界最大のTPU単一生産ラインとなる。また,この工場はスマートファクトリーとして,自動誘導車両や高度な制御システムなどの先進技術を備え,効率性の高い設計となっている。
同社は2025年までに湛江フェアブント拠点全体を100%再生可能エネルギーで稼働させる計画を立てており,また,この新たなフェアブント拠点への投資は,完成時には約100億ユーロとなる同社最大規模のものとなる。同拠点は同社の単独責任で運営され,ルートヴィッヒスハーフェン(ドイツ),アントワープ(ベルギー)に次ぐ,同社にとって世界第3位のフェアブント拠点となる。
TPUは高い強度,柔軟性,耐摩耗性などの優れた特性により,幅広い用途に最適な材料で,とりわけハイエンドのTPU市場の成長は,規制の増加や,サステナビリティに対する顧客の期待の高まりなど,複数の要因によって需要の成長が期待されている。(’24 3/27)